大きく軽いディスプレイが、空間演出や情報伝達の在り方を変える

 このようなコスト削減のおかげで、従来型と比較して約10分の1という低価格を実現できるそうです。1平方メートル当たり2キログラムという、超軽量のシート状の柔軟なディスプレイとなるため、つり下げたり、曲げたり、柱に巻き付けたりすることも可能です。消費電力が従来型に比べて5分の1で済むことも、持続可能な社会の実現に向けて有利なポイントです。

柔らかい基盤の上に印刷のように半導体を作る技術を開発したことで、従来のLEDパネルが持っていたいろいろな課題を解決することができました

既存のディスプレイでは実現できなかったソリューションを提供

 量産品のパネル1枚の大きさは、50センチメートル四方になる予定です。これをつなげていくことにより、10メートル×20メートルの、超大型ディスプレイを作ることも可能だそうです。この大きさでも、重量は約200キログラムに抑えることができます。

50センチ角のパネルをつなげることで、巨大なディスプレイを作ることが可能です

 超大型で、軽量、安価という特性から、従来は不可能だったディスプレイの使い方が可能になります。例えば、空港や駅では大空間の天井から大きな広告バナー(横断幕・のぼり)がつるされていることがよくあります。布製のバナーをこの軽量・大型のディスプレイに置き換えれば、そこに動画を配信できるようになり、新しい広告需要を喚起することができます。