街というフィールドから生まれるイノベーション。柏の葉で研究することの「幸福」

柏の街のEMPOWER COMMUNITY。多様なコラボレーションからさらなるイノベーションが生まれる

 2時間に及ぶトークは、異なる場で多様な研究に取り組んできた登壇者たちの視線を一つにしていきました。最後に柏の葉で、今後、何を実現していきたいのか、柏の葉だからできることをお聞きしました。

小林さん「私自身は、研究者として、研究さえしていれば幸せです。さらに柏の葉では、研究を屋外に持ち出せ、いろいろな方々と連携できます。今日のように歩行と睡眠とのコラボなど、人々の生活全般に研究が広がっていくのも面白い。この街の企業、研究機関、そして住民の方々と一緒に研究を続けていきたい」

佐々木さん「デジタルテクノロジーをどう組み上げるか。それだけで終わらないのが柏の葉です。リアルな街というフィールドを活用して、そこでの生活の中で、歩く、睡眠、食事が密接に関係していることを実感しながら、住民の幸福度を向上させていくにはどうしたらいいかを考えたい。柏の葉から引っ越したくない。そう誰もが思う街づくりを考えていきたいですね」

福田さん「今回の実証実験は弊社単独でしたが、今日はゼロ次予防という新たな視点も得て、その分野も視野に入れたさらなる実証実験を、この街の企業や病院、研究機関とコラボレーションしながら探索していきたいですね」

近藤さんは、立場の異なる人同士が共感し合える評価軸の共有が大切だと言います

 多様なコラボレーションからさらなるイノベーションが生まれる予感。その実現のために連携に必要なアドバイスを伺いました。

近藤さん「今日のお話を聞き、研究だけでなく、企業や行政、研究機関が連携し街をデザインしている。街のポテンシャルの高さをあらためて感じました。社会課題の解決には、多様なプレイヤーが一つになるコレクティブインパクトが必要です。さまざまな研究者、立場の異なる企業、そうした人たちが共感し合える評価軸が必要です。こうすれば良くなる。やってみたら確かに良くなった。指標があれば、さらなるコラボレーションも活発になるでしょう」

矢野さん「まさに今日のような場から生まれるネットワークが大切です。組織という枠だけではなく、人と人とのハイブリッドなコミュニケーションが可能なコミュニティ。さらに柏の葉の外からも知恵を受け入れることができればさらに発展するでしょう。私も今日の出会いを今後も大切にしていきたい」

2時間に及ぶトークは、登壇者全員に大きな刺激と、未来の協業につながる期待感を残して終了しました

このトークは、動画でもご覧いただけます。この記事は当日の収録内容を再構成し、登壇者の確認を経てコンテンツ化したものです。

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