優れた技術を社会に実装し、全人類的課題の解決を目指す

 ACSLは、千葉大学で自律制御技術を研究していた野波健蔵千葉大学名誉教授が、2013年に創業した会社です。2016年の春にUTECが出資するとともに、経営陣を入れて体制を立て直したことで、研究開発段階から事業化段階へ進む、いわゆる「死の谷」を乗り越えることができました。

自律制御システム研究所(ACSL)は、独自の制御技術による自律飛行が可能で、インフラ点検、測量、物流などの幅広い用途に使える国産ドローンを開発しています。https://www.acsl.co.jp/

最初からグローバルな市場、全人類的課題を視野に入れる

 優れた技術を見つけ、必要に応じて組織を超えて連携を図ること、事業化のためにプロフェッショナルなマネジメントができるチームを組織することに加え、UTECが投資哲学として掲げているのが、設立当初からグローバル市場を視野に入れることと、全人類的な課題の解決を志向することです。ペプチドリームも最初からグローバルな展開を視野に入れ、幅広い疾患に応用できる創薬の基盤を作るという、全人類的な課題に取り組む企業でした。

 郷治さんが「日本らしい技術に根差していて、しかも世界の課題にチャレンジしている会社です」と紹介してくれたのが、産業用ロボットのコントローラーを開発している、株式会社MUJINという企業です。