幸せとは何かを考え、一人一人が豊かな生き方を心掛けることが地球をエンパワーする

「水の資源というのは、どこかにたまっているものを使ってしまったらなくなるものではなくて、循環しているものの一部が人間社会、私たちの体も通るし、社会も通って、また戻っていきます。自然の循環から水を借りてきて使うと汚れます。それをまたきれいにしてから自然の循環に戻さないと、自分たちに災いが来るということなので、そういう仕組みをきちんと意識してやっていく。しかも、今の世の中ですから、エネルギー的にも無理のないようにやっていくのが大事だと思います」

自分事として伝え合う、幸せとは何かを考える

 最後に今回のテーマである「EMPOWER EARTH.」について、視聴者の皆さんにお二人からメッセージをという森さんのリクエストに対して、小林さんは次のように答えてくれました。

「残された時間は少ないと言えます。行動に移すことが連鎖していく、それが必要なところにきていると思います。これを今、聞いてくださっている方々は、そういう意識を持っていらっしゃる方だと思うので、みんなが自分事としてどう伝え合っていけるかが大事な気がします。目先の損得だけではなく、僕らがいかに心を震わせたり、例えば弱者の視点に立って感じられるか。一人一人が豊かな生き方を心掛けるのが、大事なことだと思います」

 沖さんは人間が積み重ねてきた知恵を生かしながら、長い視点で考えること、そして、幸せとは何かを考えることがポイントだと教えてくれました。

「100年後、22世紀にはどんな国づくりをすればいいか、土木学会で考えたことがあるんですが、ポイントは3つ。幸せとは何かを考える。つまり、どうありたいかを考えて、実現すべきだということ。それから、無理そうでも頑張ろうという野心を持つこと。そして、3つ目が、何が一番大事かというと、やっぱり文化じゃないか、ということです。柏の葉のプロジェクトに文化的な要素が非常に多いのは、私たちも同じ方向を向いているという気がしました」

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